【ご注意!】これはエイプリルフールのジョーク記事です!ですが、もし本当になったら、というイメージで読んでみてください!【笑ってもらえたら幸いです!】
4月1日、I0Cは「指の運動能力を競う競技」としてピアノを採用するという正式なジョークを発表しました。
五体を駆使する様々な競技が開催される五輪には、指先の技量で勝負する競技がないという意見を元に調査した結果、ピアノは内容、エンターテイメント性、競技人口などから最も適していると判断したとのことです。
I0Cによって提案された競技は以下のとおり。
スプリント
陸上の短距離走に相当する長さの曲(スケールなど)をタイムで競う
スプリント(連打)
指定の一音を10秒程度で何回連打出来るかを競う
マラソン
クラシックの名曲から指定された3時間分のプログラムを暗譜で演奏し、ミスタッチの数と実際のタイムを競う。(最初、ベートーヴェンのピアノソナタ32曲全曲を弾き切る、とかも考えたのですが、怒られそうなのでやめました)
耐久レース
88の鍵盤を最低音から最高音へ半音ずつ弾いていき往復し続ける。三人程度のチームで24時間交代で弾き続け、発音数(どのチームが最も距離を伸ばすのか)を競う。
テンポ
与えられたクラシックの曲をあるテンポで演奏。ノーミスで弾けたらテンポを上げる。ミスタッチが生じた時点で失格。誰が最速で弾けるかを競う(棒高跳び、走り高跳びなどのような手法)。
跳躍
88の鍵盤を1、88、2、87、3、86…と両端から中央に向かって順番に発音させ、そのタイムと正確性を競う。現在の案では右手左手は選手が選ぶものとしている。
即興
あるハーモニーにのせて、一方のピアニストが一小節を即興演奏。他方のピアニストは違うフレーズを弾く、という掛け合いを続け、同じフレーズを出してしまった方が負け(しりとりのような感じ)。1セット6ゲーム、3セット先取で勝利。即興演奏は単音で音数も上限が決まっている。
技巧・作品
演奏家と作曲家のタッグ、もしくは自作自演によるオリジナル作品の技巧を競う。人類にとって最も演奏困難とされる曲の難易度と、それを正確に弾ききる技量を競う。10点満点で、技術、作品、芸術性など、一定のルールのもとに採点し競う。より難解なパッセージなどには選手の名前が冠され、A〜Zの難易度に分けられるとのこと。作品は単に難易度を求めるだけでなく、芸術性、エンターテイメント性も重視し、審査員や観客にアピールする手段の1つにもなりうることから、今までになかった類のヒット曲、名曲が生まれることも期待される(体操やフィギュアスケートなどのピアノ版、曲をオリジナルに指定することで創作活動を促し、ヒット曲などの誕生に期待)。
以上の他にも競技を採用するのか、現在も協議中とのことです。
また、競技において使用するピアノは、開催国が生産するピアノを使用することを基本とし、国際コンクールなどのように各メーカーが用意したピアノを演奏者が選ぶのではないとのことで、いかに現地のピアノを弾きこなすのかという技量も問われることになりそうです。
この発表を受けて、日本のピアノ業界では体育大学、芸術系の大学とプロジェクトチームを発足し、アスリートとしてのピアニストを育成するメソッドを運動能力や脳科学などの観点から研究する検討を始めるとしました。ある専門家は「eスポーツを競技にするよりもスポーツらしい体の限界に挑戦できる種目になりうると評価したい」とコメントしました。
日本のピアノメーカーも取材に応じ、「特に競技に特化したピアノを生産することはない、これまでどおりピアニストの要求に応える楽器のクオリティに磨きをかける」としながらも、「トレーニングツールなどのサポート商品の開発を検討したい」としました。
街のピアノ教室では「ピアノを学ぶ目的の1つとしては画期的。歓迎したい」という声や「もともと芸術であったピアノが勝負至上主義になったら音楽の感動が薄れそう」という懸念の声も聞かれました。
総理大巨もこの発表に言及。「日本の高い演奏技術を世界に示す機会となることを期待したい。金メダルを目指すことにとどまらず、競技用作品の創作など、芸術性にも磨きがかかり、業界の活性化とともに経済の発展につながれば」とのコメントを寄せました。
ピアノを演奏する学生やプロの演奏家、メーカーや関係者にとって、活躍の裾野が広がっていくのか。動向が注目されます。
【これはエイプリルフール企画です!】でも本当にこんなことが起こったら腕試ししてみたいですか?フィギュアスケートを見ていて「このジャンプ・・・飛んだ!(歓声「キャー!」)というシーンを見て、これがピアノになったら「このパッセージ・・・弾いた!(歓声「キャー!」)になったりして、というようなパロディで考えていました。最近はeスポーツやブレイクダンスまでオリンピック競技になるかと言われていて、それだった真剣にピアノの方が「指のアスリート」という競技が成り立つ、と考えるようになりました。芸術性ではなく、誰の指が一番精密正確に動くのか、という棲み分けもしっかりして打ち出していったら、ピアノを取り巻く業界はとても盛り上がるのではないか、とひそかに考えています。【ご一読いただき、ありがとうございました】