2012年に初めて石垣島へ調律に行くようになって十数年、今では2ヶ月ごとに行くようになりました。今回は久しぶりに強く思い出に残る出張となったのでここに記録しようと思います。

まず異例だったのが行きの飛行機が欠航となったこと。翌日がピアノ発表会の調律だったのでどうしても欠席するわけにはいかず四苦八苦してなんとか前日入り。スタート前からトラブルに見舞われたわけですが、到着した夜に見た星空は50回以上石垣島で見た空で一番綺麗な光景でした。

無事初日最初のピアノ調律を終えた後はピアノの引っ越しでした。受け取る側からのご依頼で、実は譲る側の方は10年以上前からお世話になっていたお客様。この偶然にも驚きですが、なんと受け取る側のお客様は、お仕事をいただいている別の施設の職員だそうで、まあ色々なところでの繋がりにびっくりでした。

その後に伺ったお客様も、また別のお客様の親族だったことがわかったり、また別のお客様からおすすめいただいた音楽好きというレストランを全然違うところからピアノの案件でご紹介頂いたり。とにかく人と人が繋がるのが沖縄のおもしろいところです。

そのレストランは石垣島で、ピアノの件で繋いでくださった方は離島の方。何度も調律でお世話になっていて、離島でのピアノの移動のお手伝いが今回2件目の引越し。100m程度のお引越しでしたが、ピアノのように大きくて重いものを動かすのは躊躇するようで、私のようなものでも役に立てるのは嬉しいことでした。

そして離島でのお仕事で一番ありがたいのは何といっても景色!沖縄在住の私でも異次元の景色を見れて、本当にありがたい限りです。

現地には大工さんがいらっしゃって、ピアノを動かすにあたっての経路の強度などに知恵を貸してくださって大変助かりましたが、その大工さんが自分が使用している道具を見て「これはよくできてるなあ」と言ってくださったのは嬉しかったです。

正直、年を重ねるごとに体力の低下を感じ始めていますが「関さん、まだまだ早いですよ!」と激例してくださるお客様、私が普段おすすめしているピアノの除湿や保存の方法を実践してくれていてめちゃくちゃ鳴りの良いピアノをお持ちで楽しんでいるお客様など、お仕事だけじゃない、元気をたくさんいただいています。

これがあるから石垣島出張はいつも楽しみです。