久しぶりに石垣島へピアノ調律の出張に行ってまいりました。何回行っても良い島です。
もうこれだけ通っているとおなじみのお客様も増えてきて、お会いするたびにお話しするのが楽しみです。
その一人が、お父様が娘さんにピアノを指導している、という方で、「何かいい教材ありませんか?」と聞かれていたのですが、今回はこれをぜひ勧めたい!ということで紹介すると「これは自分が読みたいな」と興味津々の様子。いやあ、お話ししてよかった。
聞くとお子さんは全部で三人、そのうちの一人は将棋を頑張っているようで、それもお父様が指導しているのだそうです。将棋を知ることで、日常生活に役立つこともたくさんあるんだそうです。また、両方できるお父様にとって、ピアノと将棋は進めていくプロセスがどちらも似ているそうです。ピアノは一人でするもの、将棋は相手あってのもの。全く違うように思えても、脳の使い方が似ているのだとか。
将棋がわからないのでいまいちピンと来ないような、でもなんかわかるような…。楽器の習得は問題解決方法の開発・習得でもあるので、その点は相手がいるいないに関わらず共通するのかなあ、と解釈しています。
他のお客様のところでは「何か弾いて楽しい曲はありませんか?」とやぶからぼうに聞かれ、返答には困りましたが「バッハのゴールドベルク変奏曲はいかがでしょう?」なんて無責任に提案したものの、なぜか喜ばれてしまって、早速楽譜を探してみるだとか。
あと、今回は調律ではなかったのですが、売店のご主人というお客様がいて、通りかかりにおにぎりを買っていこうと寄ったら「ちょっと聞いてもらいたい曲があるんだよ、休んでって!」と、ご自身で収穫した野菜を店頭に並べて、ご近所の奥様方が群がっている様子を見たり。
あと、飲食店さんからもご依頼を頂いて、ご挨拶がてら食事していこうと夜訪ねてみたら、ちょうどお誕生会が催されていて、ご主人がケーキを出そうとしているから、「僕が弾きましょうか?」と勇気を出して提案したら感謝されちゃって、ビールとケーキをご馳走になっちゃいました。
最後は、エネルギッシュなミュージシャンが切り盛りしているカフェバーがあって、そこで音楽の話をするのが最近のパターンになってるのですが、最後は何を話したのかわからないくらい読んでしまって、楽しい時間を過ごしました。
ピアノ、ピアノに限らずどんな楽器でも、音楽を楽しんでいる人って、活気があるな、と改めて感じられた数日間になりました。やっぱり、石垣島はいいところです。
さて、修理工房に戻って新たなプロジェクトが始まっています。1960年代後半のコンソールピアノ、全弦張替します。
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