半年ほど前に調律させていただいたグランドピアノのお客様。除湿機の設置を提案差し上げたら実行してくださって、音が狂ってきたとのお問い合わせをいただき行ってきました。
和音を奏でて聴いてみるとなかなかの狂い具合だったので、チューナーで測定したらまさかの25セント落ち!半年で?いかにピアノ全体に水分を含んでいたかがわかりました。ちなみに100セントで半音という表現になるので、半音の1/4ほど低下していたということです。これはピアノを10年以上?20年程度放置しているとこのくらいになります。それがたった半年でその狂い幅が出た、というのは驚きです。ここまでずれると、ピアノの初心者さんでも不快に感じ、聴音に支障をきたします。
それで、果たしてこのピアノは程よいところまで乾いたのか、これからまだ乾いていくのかを見極めるため、今日のところはオーバープルにとどめ、およそ1か月後にもう一度点検・調律することになりました。あちこちネジも緩んでいて、いろいろやることがありました。でもすべてはピアノにとって良い方向に向かっている証。しっかりまとめていきたいと思います。
そして修理工房のピアノはハンマーの取り付けまで終了!これで予定していたすべての部品交換が終わりました。つけただけなので、バラバラに見えるけど、ここからは鬼の調整ラッシュでそろえていきます。ちょっと音を出してみましたが、これから先の完成が楽しみです。