実はこのピアノ、はるばる遠方からやってきたピアノで、調律カードを見たらFacebookでつながっている調律師さんの名前が書いてあったのでびっくり。早速その写真をお送りしたら覚えていらっしゃったようで、一台のピアノが遠く離れた調律師をつなぐということに不思議な感覚を覚えました。インターネットって面白いです。
もう一つ面白かったのは、このピアノが沖縄に到着したときに脚やペダルを止めるボルトが紛失していたので組み立てられなかったことです。運送屋さんは時間がなかったので、ネジが見つかったら後日やろうということになり、ピアノは一時小部屋に梱包したまま格納しましたが、開梱は結局自分たちでやることになりました。アメリカ人の方たちの施設なので、屈強なマッチョマンが数人集まって楽勝でしたね。先日苦労したのはいったいなんだったのか・・・。
もちろん私もピアノのプロとしてここは見せ所。下からグランドピアノをつかんでふんばった瞬間、ビリっとパンツが破けてしまい、後でそのことを言ったらみんな爆笑していました。いやあ、焦りました。ズボンじゃなくてよかった。
そうこういいながらも無事にピアノの移動は終わってそのまま調律。すでに同じ建物の中で一週間以上置かれていたのでそのまま調律することになりました。柔らかくて良い音がしていたと思います。全く使われていない施設から、備品管理担当者さんが別の施設で欲しがっているとの情報をキャッチして行われた今回の引越し劇。受け入れ側の管理人さんは、うれしくてその夜ピアノを弾きにこの施設に戻ったそうです。これからはきっとみんなに親しまれることでしょう。
ありがとうございました!