先日お伺いしたアメリカからの逆輸入ピアノの調律で見たものです。フロントパンチングペーパーという、鍵盤の下に入れて底の高さを加減する、つまり鍵盤が下りる深さを調節するための紙です。多く入れれば浅くなり、少なければ深くなります。このペーパーに日付と名前を書いたのだと思います。何のために?それは調律師さんが作業をした記録を残すためにです。
日本のピアノメーカーはその辺ていねいなので、だいたいどこのメーカーも「調律記録カード」とそれを入れるポケットを備え付けています。ピアノのカルテのようなものでしょうか。いつ誰が調律したのか、調律師さんによっては調律以外にも施した作業を細かく書き入れることがあります。
しかし海外、特にアメリカではこのカードとポケットは不要、という考えが強いのか、日本の中古ピアノを輸入しても取ってしまうそうです。
だからといってあちらでは記録を残す習慣がないというわけではなく、このパンチングペーパーは初めて見ましたが、名刺に記入して入れていったり、鍵盤に書いていったりする人もいます。
面白い物を見ました。なんかかっこいいから真似してみたいくらいです。