オーバーホールしたアップライトピアノが無事出荷となりました。お客様にはあえてビフォーの状態をお見せしているので、その変わり映えには相当驚いたようで喜んでおられました。
本当は、出来上がった状態で1ヶ月くらいは手元に置いておきたい気持ちもありますけどね。まあ、これからどう変わっていくのか、調律に通いながら経過を見たいと思います。
そして続いてのピアノが早速入荷しています。
1台目はYAMAHAのYUX。久しぶりのX支柱です。かなりながいお付き合いだった、お父様に買っていただいたという思い出のピアノ。諸事情で手放すことになりました。早速店内で調律してみました。過去にも何度となくこれと同型のピアノを触ってきましたが「こんなに音出るんだったっけ」というのが正直な感想。古いピアノに慣れすぎて、80年代のピアノが新鮮だったのか。
きっと持ち主さまの音楽愛が宿っているのでしょう。部品交換も多少は必要になりますが、弾きごたえがあり、頼り甲斐のあるピアノになってくれそうです。
そしてこちらは同じくYAMAHAのW101です。しばらく調律をご依頼くださっていたお客様で、沖縄県外へ巣立っていったお子様が帰省するタイミングで「帰ってきたら弾くから」といつも調律させていただいてました。
もう子育てから開放されると、大きなお家からコンパクトなマンションなどに住居を移し、そのタイミングでピアノを手放される方は時折います。本人は「持っていけないからさ〜」なんてサバサバ言っていましたが、お子様の帰省のたびに調律を入れていたなんて、かなり大切にして愛情を注いでたと思います。外装に傷みはありますが、新しい誰かに喜んでもらえるくらいきれいにします。
ひとまずこちらも調律してみました。やはり修理等必要になってきますが、手間をかける価値のあるピアノです。
こうして様々な事情で手放されるピアノたちが、新しいオーナーさんに喜んで迎えられるところを見ると、そのときがピアノに再び生命が吹き込まれる瞬間だと思います。