定期的にピアノの調律に呼んでくださるお客様のグランドピアノのお仕事がありました。納品してから2年くらい経っていて、やはり若干湿度の影響は否めないかな、もうちょっと音の伸びも良かったような…なんて想像しながら作業を済ませると、ピアノの主である就学前の息子さんがバッハを弾いてくださいました。まだ仕上がってはいないようで間違えるところも少々あったものの、ピアノの音色は私が調律しながら聞いていたものとはまるで別の楽器のようでした。
これは衝撃を受けました。自分はピアノに対してちょっと懐疑的だったのに、お子さんの演奏でそれがすべて吹き飛んでしまったのです。すごい反省。普段から楽器の音をオーディオのように捉えないよう、音楽の一部として聴くように心がけていたはずなのに、いつの間にか機械的な音の聴き方になってしまったようです。良い機会をもらいました。ありがとうございます。
修理工房のアップライトピアノは、アクションを分解しての部品交換作業。そのほとんどはフェルト、クロス類です。ダンパーの交換はフェルト、レバークロス、スプリングパンチングを交換です。その後ハンマー交換の作業準備として、ハンマーヘッド、ブライドルテープ、ジャックフェルト、バットコードを全部外しました。あとはひたすら取り付けていくのみです!