ビル・エバンスに関する記事が掲載されていたので読んでみました。内容はDVD化されていて、兄のハリー・エバンスがビル・エバンスにインタビューするというもの。実際にこの記事にも動画が貼り付けてあったので、まずはご覧ください。ちなみに英語のサイトなのに動画は日本語字幕付き。
簡単にいえば、なんとなくこんな風に、とジャズを演奏するのではなく、一つ一つを基本から掘り下げていくことが大事、というような内容で、当たり前のようでとても大切なことです。
字幕の翻訳はとても的確ですが、記事の文章をざっと直訳してみました。英語のキーワードを上げればAproximate、Vagueよりも、True、Real、Accurateをつきつめよ、ということでした。
以下、記事文中に抜粋されていたビル・エバンスの言葉を直訳。
ぜひDVDが見てみたいです。音楽を学ぶために重要な心構えが集約されていると思います。
ジャズを演奏できるようになるための能力を学ぶ方法は、問題に外側から一つ一つ対処していくことで、無意識にできるようになるまでは強く意識して集中して取り組むことだ。無意識でもできるようになれば、次の問題に取り組むときには能力が向上している。
私は自分自身に才能があるとは思っていないが、ある意味それが自分の才能だと思っている。なぜなら私は素早く学習しないからよくよく解析して作り上げていくんだ。
多くの人は問題の大きさをしっかり把握せず、解決に時間がかかりすぎるか、自分にその能力がないと思い込むか、乗り越える苦労に耐えられずあきらめてしまう。問題をよく理解していれば、解決のプロセスは楽しむことができるのだ。
人々は事象を大まかに見積る傾向があり、現実的に厳密に非常に基本的なところから(何を基本とするかは関係なく)攻めることをしない。しかし本当は真に厳密に正確でなければならないんだ。彼らはその小さなパーツを取って突き詰めるよりも大まかに概算してしまう。全体を大まかに見積もる方法ではある程度のところまで達成できるものの、かえって混乱を導き出口を見つけることができない。
何でも成功する人は、はじめから現実的な視点を持ち、問題が大きいことを理解し、初めの一歩を踏み出し、一つずつ学んでいく手段を楽しむ。これはどんな分野でも真実だ。大まかな方法で着手しては成り立たず、混乱と漠然の上では進行していかない。高度な物を概算しようとして自分が何をしているのかわかっていないのなら、自分自身が高度になれない。