お預かりでのグランドピアノの修理が終わりました。最後はサビ対策です。
グランドピアノの弦は、アップライトピアノに比べて露出しているのでサビの進行が速いのが一般的です。なのでこれを防ぐということはグランドピアノにとっては、大袈裟ですが永遠のテーマでもあります。
今回取った措置はダンパネで内部を密閉するというもの(追記、ダンパネの下にドライエルという防湿機を仕込んでいます)。当然音には影響があり、響きの妨げにはなってしまいます。ここは二者択一になってしまいますが、お客様によっては長く綺麗に使うために音については多少の犠牲を払っても、という方もいます。たとえそういった意識がなくても、特に学校や公共の施設ではこのように保護し、物を大切に使うことを子供達含め多くの人に認知して欲しいと思います。
オーバーホールを施し、古いピアノの良さを引き出すことに力を入れますが、高いお金を払っての修理となるため、直後のクオリティをできるだけ長く持続させたいという思いがあります。
今回はご予算の都合上ダンパネでの対応となりましたが、近々アクリル板で製作する機会もあります。出来上がったにときには、またこちらで紹介したいと思います。